法人設立のための書類作成を専門家に依頼せずに一人でする方法はないかなぁ?
いろいろ調べた結果、2021年春に私が実践した方法をご紹介します。
この記事の内容は、会社設立になるべく費用も時間もかけたくないという方の方法になるかと思います。全て郵送提出で行いました。
- 作ったのは合同会社
- 一人社長のマイクロ法人、社員は雇いません
- 会社設立の目的は社会保険料対策
- 設立後の税理士さんとの契約は予定していない
- 賃貸マンションに住んでいるため、本社は遠方の実家住所で設立
- 全てを自宅に居ながら郵送だけで手続き完了
- 会社設立後の届出(税務署・税事務所・年金事務所・市役所)も全て郵送で完了
目次
会社設立に至った経緯
会社員+個人事業主だった私は、会社員を辞め個人事業主のみとなりました。個人事業主のみの所得だと社会保険料が高くなってしまいます。支払う社会保険料を安くするために合同会社の代表社員になり最低限の給与所得を受け取る形にする必要がありました。
会社員+個人事業主から ⇒ 合同会社の代表社員+個人事業主になったということです。
この方法はリベラルアーツ大学の両学長の動画見たのがきっかけです。合同会社設立+個人事業主となれば個人事業主としての事業でどれだけ稼いだとしても支払う社会保険料を安く抑えられるという超超ありがたい方法でした。
会社設立にのためにやったこと
法務局へ登記するためにやったこと
- 会社名を決める(国税庁の法人番号公表サイトで近くの住所に同じ会社名が登記されていないかチェック)
- 郵便物が受け取れる本社の住所を決める(私は実家住所にした)
- 自分の名前で実印(代表社員の実印)を作って、区役所で印鑑登録をし、印鑑証明書を受け取る
探したら楽天市場で安くて良さげなショップがあったのでネット注文した(私は耐久性があるブラストチタン製、15mm径,印相体,フルネームで作成した。印面の上下が分かり易いようにオプションでアタリを付て正解だった)
- 会社印鑑のセット(会社実印、銀行印、角印)を作る
法人印鑑も通常だと2万円くらいするけど楽天市場で安く購入できた(私が購入した所はネイビー色の印鑑ケースが選べたので気に入ってる)
- 代行業者へ書類作成依頼(会社名、事業内容、資本金額を伝える)※利用した業者は後述する
- 代行業者から書類一式・CD-R・定款等・マニュアルが届けば、資本金額を振りこむ(口座間で移動させる)
※ちなみにレターパックで届きます↓
- マニュアル通りに書類を完成させ(押印して通帳のコピーを貼り付けるだけ)法務局へ書類一式を会社設立希望日に郵送で届くように日にちを指定し書留で郵送(印鑑カードの返信用封筒に自宅の住所を記載し同封)
※届いたマニュアル↓
法務局への登記完了後にやったこと
- 国税庁の法人番号公表サイトで登記が完了したかチェック(法務局へ電話で確認でもOK)
- 登記が完了して法人番号が分かれば登記事項証明書等をオンラインで請求しネットバンクで料金を支払って最寄りの法務局で受け取る。私は5通取得しました(本社住所管轄の法務局でなくても受け取りできる)
- 税務署へ「法人設立届出書、青色申告承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書、源泉所得税の納期の特例に関する申請書」を郵送
- 税事務所へ「法人設立届出書」を郵送
- 市役所へ「法人設立届出書」を郵送
- 年金事務所へ「健康保険・厚生年金保険新規適用届健康保険、厚生年金保険被保険者資格取得届」を郵送
- 郵便局へ転居届(局員さんが居住届に書き直してくれた)を提出
これは実家へ会社名宛の郵便が届くようにするため
この時、証明書として登記事項証明書を見せた。
- 税務署へ行き個人事業主の届出内容を修正
※個人事業主と法人の事業内容が被るとダメなようです - 法務局から印鑑カードが届いたら最寄りの法務局で印鑑証明書を取得
※ただし、私が法人銀行口座開設の第一候補で考えているGMOあおぞらネット銀行は印鑑証明書は提出が不要なので今のところ取得はしていません。
【追記】GMOあおぞらネット銀行で口座開設できたので。印鑑証明書はまだ一度も取得していません。今後必要な時がきたら取得する予定です。 - 法人の銀行口座を開設
各種申請書には定款のコピーや登記事項証明書の添付、切手を貼った返信用封筒が必要なものもあるので要確認!
一人社長の場合は労働基準監督署長とハローワークへの届出は必要ありませんでした。
遠方での会社設立も全て郵送で済ませられる
全ての書類は、本社住所管轄の法務局や税務署等へ提出します。
会社の住所が遠方の場合でも、書類は全て郵送で提出して問題ありませんでした。
私の場合は福岡県の賃貸マンションに住んでいる状況で、大阪府にある実家を本社住所にしました。
当初私は、設立後に必要な届出書は郵送ではできないと勘違いしていました。設立前の法務局への申請書は郵送でできるのは理解していたのですが、設立後に必要な届出書は実際に出向く必要があると思っていたんです。←自分でもあほだったなぁ(笑)
新型コロナウィルスの事もあって、役所廻りのために空港や電車を利用するのは避けたいなぁ…でも専門家に全部委託すると、会社設立後の税理士さんとの契約が必須になってきたりと設立費用だけでも約20万円の費用(私が依頼しようとした代行会社の場合)が必要になってくるということで諦めました。
だって、合同会社の場合、自分で全て書類を作成しようとすると法務局で支払う登録免許税の6万円で設立できちゃいますから。
ただ、書類作成になるべく時間はかけたくない。それに、法務局へ直接「合同会社設立登記申請書」を提出しに行くわけではないので書類内容に不備がないようにしたかったため、書類作成に代行サービスを利用することにしました。
代行業者を利用して会社設立の書類作成
会社設立前の書類は代行業者を利用
時間を節約するために、法務局へ提出する書類一式は代行業者を利用しました。
私が利用したのは「会社設立専門・格安代行センター」のサービスです。アフィリエイト紹介とかではないので安心して下さい(笑)
URLはこちら↓
https://www.kaisha-kakuyasu.com/g-request/
「会社設立専門格安代行センター」の特徴は
- 会社設立前に法務局へ提出する書類一式を8,360円で作成してくれる。
- 定款のCD-Rも作成してくれる。
- 法務局へ提出する書類について、自分でする作業としては、届いたマニュアル通りに書類に押印し資本金額を証明できる通帳ページのコピーを添付、これを法務局へ届ければ完了
- 会社設立後の税理士さんと既に契約している場合は、会社設立後の届出書類作成サービスは利用できない
- 会社設立後の届出書類作成サービスは提携会社が行う
届いたマニュアル通りにすれば簡単に書類作成できました。
会社設立後の書類を代行業者に頼んだ場合の流れ
会社設立専門格安代行センターでは会社設立後に必要な「届出書類作成サービス」もあります。
- 税理士さんが書類を作成
- 税理士と面談の必要あり
- 作成された書類は直接税理士さんから渡される
- 税理士との契約を検討する必要あり(強制ではない)
会社設立専門格安代行センターで会社設立後の「届出書類作成サービス」を利用する場合は法務局へ登記が完了し、法人番号を取得した後に再度メールで依頼する必要があります。
私は会社設立専門格安代行センターでの設立後の書類作成サービスは利用しませんでした。正確に言うと、依頼メールは出したのですが、作成された書類が上がってくるまで最低でも3日以上かかります。急いでいたため自分で作成することにしました。
急いでいた理由は「年金事務所」へ提出する届出を法務局での登記完了から5日以内に行わなければいけないと勘違いしていたため3日は待てなかったからです。(結果、管轄の年金事務所は5日を過ぎても大丈夫だったのですが)
ただし、依頼しなくても、
- 税務署・税務事務所・市役所に提出する「法人設立届出書」と記入例
- 税務署に提出する「青色申告承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書、源泉所得税の納期の特例に関する申請書」
これらのフォーマットをメールで送ってくれました。ありがたい。
ただ、今となっては「ひとりでできるもん」のサービスを利用しても良かったかなと思ってます。利用経験はありませんが。会社設立専門格安代行センターでは設立後の書類作成依頼先が提携会社で一括で作成依頼できなかったことと、税理士さんからの直接手渡しが必要になってくるのが少々面倒だなと感じたからです。「ひとりでできるもん」でもこの流れは同じなのかも知れないので何とも言えないですが(笑)
会社設立後の書類は自分で作成
会社設立後に必要な各種届出は計8種類です。記入例通りに記載、分からないところはググる&提出先へ電話で確認して作成しました。やってみると意外と簡単でした。
税務署へ
- 法人設立届出書
- 青色申告承認申請書
- 給与支払事務所等の開設届出書
- 源泉所得税の納期の特例に関する申請書
税事務所へ
- 法人設立届出書
市役所へ
- 法人設立届出書
年金事務所へ
- 健康保険・厚生年金保険新規適用届健康保険
- 厚生年金保険被保険者資格取得届
一人社長の場合は労働基準監督署長とハローワークへの届出は必要ありません。
各種届出書のフォーマットはネットで簡単に手に入ります。管轄の税務署や役所等からダウンロードできます。
年金事務所への社会保険についての届け出は5日以内?
年金事務所への社会保険についての届け出は下記の2つ(一人社長の場合)
- 健康保険・厚生年金保険新規適用届健康保険
- 厚生年金保険被保険者資格取得届
一人社長の場合はこの2つでOKです。
ちなみに、ネットで会社設立後の届出書について調べていると「年金事務所」への届出は5日以内と記載されている記事がほとんどでした。全て郵送で済ませたい場合には厳しいスケジュールです。
5日以内は厳守だと思っていたのでですが、大阪の管轄の年金事務所に問い合わせたところ5日を過ぎても問題ないとのことでした。ただし、初めの給与の支払い前までには提出する必要があるみたいですね。
あくまでも私の場合ですが、提出の際は管轄の年金事務所に一度確認してみてください。
健康保険の切り替え
会社を退職してから国民健康保険に切り替わりました。2か月間は国民健康保険に加入していた状態でした。年金事務所から健康保険証が届けば区役所へ行って国民健康保険から健康保険(社会保険)に切り替えの手続きをします。
法人用の銀行口座を作る
「GMOあおぞらネット銀行」か「ゆうちょ」が審査が通りやすいらしいです。
第一候補だったGMOあおぞらネット銀行の口座開設時に気を付けたポイントのまとめは下記へ☆
追記:GMOあおぞらネット銀行で法人口座開設できました╰(*°▽°*)╯申請から開設まで2日もかからなかったことに驚きです。口座開設の申し込みの際に躓いた事など別記事にまとめました↓
追記:ゆうちょ銀行の法人口座開設を申請して約2週間で通知がきました。結果、口座開設できませんでしたTT。え、なぜ?理由は不明。少し落ち込みました。TT
法人用口座から個人用口座へ給与の支払いができるように設定する
法人用口座を作ったら毎月自動で給与振り込みがされるように設定しておきます。
忘れないようにしなきゃっ…(。・ω・。)
ただ、口座開設まにあうかなぁ・・・申し込みしても審査に時間がかかりますからね。
【追記】GMOあおぞらネット銀行へ口座開設申請をし、わずか2日で口座開設できました。
電子帳簿保存の適用を受けるために税務署へ申請書を提出する
領収書を紙ではなくスキャナで保存できるようにするために必要な申請。
新設法人の場合は会社を新設してから3か月以内に税務署に届出ることでOK(ちなみに新設法人ではない場合は電子保存を適用したい3か月前までに申請が必要。ただ、年の途中に申請した場合は来年度からの適用になるらしいですが)
この申請、知らなかったから早めに気づいて良かったです(汗
電子帳簿保存法の概要・手続について私は会計ソフトのfreeeを個人事業主でも使用しています。なので、電子帳簿保存の申請をすれば領収書をスマホカメラで撮って会計ソフトへアップロードした後は紙の領収書は7年間保存する必要はなく破棄できるので管理がとっても楽になります。
以上が私が会社を設立するために行った全てです。これから初めて法人を設立予定の方のお役に立てば幸いです☆